「強めに打つ」と「ラインに乗せる」はどちらが入るのか
- パッティング
- タッチ
- 確率
「カップをオーバーさせろ」と言われる一方で、「ジャストタッチで曲がりを使え」とも言われます。 どちらが正しいのでしょうか。カップ側の物理から考えると、答えははっきりしています。
カップは速すぎるボールを弾く
ボールがカップの縁を越えてから反対側の縁に届くまでに、ボール半径ぶん落下できなければ入りません。 この条件から、真ん中を通る場合の臨界速度は約 1.63 m/s になります。 これより速いと、ボールはカップの上を飛び越えてしまいます。
さらに、カップの中心からずれて通るほど「渡る距離」が短くなるため、許される速度は下がります。
v_max(d) = 2√(R² − d²) · √(g / 2r)
つまり強く打つほど、方向の許容幅は狭くなります。
弱いと曲がりが読み切れない
逆に弱いと、ボールは終盤で大きく曲がります。 曲率は速度の 2 乗に反比例するので、最後の 1 メートルで読みのわずかなズレが致命傷になります。 また、そもそも届かなければ 100% 入りません。
最適点は「少しだけオーバー」
強さの許容幅と方向の許容幅は逆方向に動くので、どこかに最適点があります。 打ち出しのばらつきを与えて計算すると、多くの条件で カップを 30〜50 cm 過ぎる程度のタッチが最もカップイン確率を高くします。
ただしこれは傾斜と芝の速さで変わります。 急な下りではオーバーの許容量がほとんどないため、最適点はジャストタッチ寄りに動きます。
Putt Break Calculator の「入る範囲のマップ」を見ると、 強さと狙いの許容幅がどんな形をしているかが一目で分かります。 縦に長ければ強さに寛容なライン、横に広ければ方向に寛容なラインです。